先日本屋で本を眺めていたら面白そうな作品を見つけました。
この作品は未来で殺されたヒロインがタイムスリップして主人公と殺された原因の謎を解くミステリーになっています。
今回はその「君の死ぬ夏に」を紹介します。
画像引用元:http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063956061
あらすじ
夏、幽霊、キミへの想い。山野は恋する高校2年生。
ある日突然、彼の前に想いを寄せる同級生の谷川さんが現れた。それも、幽霊になって。どうやら彼女はある事件に巻き込まれ、その末に死んでしまったらしい。
谷川さんを死から救うため、山野は未来を変えようと奔走するが──…。
淡く儚い青春ミステリー。
登場人物
山野智也

ヒロインに恋心を抱いているが、告白すると迷惑をかけるのではないかと思い一歩引いている。
幽霊で現れたヒロインの死んだ期間を言い当てるなど洞察力に優れており、ヒロインの死んだ理由を追う内に大きな事件に巻き込まれて行く。
谷川沙希

ある日突然、主人公の前に幽霊として現れ、自分の死んだ理由を知るために主人公と一緒に捜査を始める。
人形に憑依し動かすことができ、可愛いウサギの人形の姿を度々見ることができる。
画像引用元:http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063956061
読んでみての感想
この作品の特徴は、「未来から来た幽霊」ということ。
主人公の前に突然現れたのは、ずっと好きだった同級生の幽霊。しかし同級生のヒロインはまだ生きている。ヒロインは、自分は殺されてしまってその未来から来たとのこと。ヒロインのそれぞれには髪の長さなどに違いがあり、ヒロインが死ぬのは1ヶ月以内。
なぜヒロインは殺されたのか。それには以前に校内で起こった少女の自殺が関係しており、それに関して何かを知ってしまいヒロインは殺されたのか。
主人公は、まだ生きている彼女を守ろうと、幽霊になり未来から来た彼女と一緒に殺された原因と謎を解くために奔走します。
あらすじだけ見ると、幽霊タイムスリップの設定以外にもSF要素が出てきそうですが、それは主人公を事件に関わらせる切っ掛けに過ぎず、幽霊タイムスリップの設定以外はちゃんとした謎解きです。
この作品の面白い所は、ヒロインは主人公とだけ会話できて、自分が死んだ時のことを覚えていないと言う制限が、この作品の謎を深めており、事件の概要が少しずつ明らかになっていく過程がとても面白い所です。
主人公が謎を解いていくシリアス所と、主人公とヒロインのやり取りなどのコミカルな所のバランスが良いので、全体的に暗いイメージになることはなく、展開もちょうど良い速さで読みやすいです。
まとめ
たまたま本屋で見つけた作品でしたが買って正解でした。幽霊がタイムスリップしてくる設定は、今まで見たことは無くミステリーの部分もしっかりと書かれていてとても面白いです。
読んでいて主人公の事件への関係性が、ヒロインに惚れているからという理由のみなので、今後の展開では、ヒロインのタイムスリップの原因は主人公にも関連してくるのではないかと勝手に考えています。
まだ1巻しか出ていませんが、ミステリーとしてかなり面白いと思うのでぜひ一度読んでみてください。
ではまた!