小説「確率捜査官 御子柴岳人」の感想。数学理論で犯人を追い詰める異色の作品。

確率捜査官 御子柴岳人

今回紹介する「確率捜査官 御子柴岳人」は数学をテーマにした作品で、数学的な観点から事件を紐解いていく異色の作品です。

主人公の数学者・御子柴岳人が、「ベイズ推定」「不確実性下における選択」「ゲーム理論」「サークル仮説」といった数学理論を駆使し犯人を追い詰めていきます。

数学をテーマにしているので読みにくそう印象がありますが、作中に出てくる数学用語や理論は分かりやすく説明されていて、数学に対する考え方が多少なりとも変化する作品だと思います。

画像引用元:KADOKAWA「確率捜査官 御子柴岳人」

確率捜査官 御子柴岳人
ストーリー★★★★☆(4)
キャラクター★★★☆☆(3)
設定・世界観★★★☆☆(3)
読みやすさ★★★★☆(4)
イラスト★★★☆☆(3)
総合評価★★★☆☆(3)
タイトル:確率捜査官 御子柴岳人
作者 :神永学
巻数 :既刊3巻(2018年11月現在)

数学をテーマにした異色な作品「確率捜査官 御子柴岳人」のあらすじ

冤罪を防ぐために効率的かつ正確な取り調べ方法の検証を目指し、警視庁世田町署内に新設された「捜査一課特殊取調対策班」。

そこに、無理な取り調べに反発し同僚を殴り謹慎になった新米女性刑事・新妻友紀は、常識外れな行動ばかりを繰り返す数学者・御子柴岳人に出会います。

警察署内で猫を飼い、所かまわずアメを頬張り、取り調べ中にはサングラスをかけ、無邪気でワガママな行動が目立つ御子柴は、「確率」を武器に圧倒的推理力で、人間の心の深層を暴いていきます。

御子柴に振り回される新妻は、直情的で一見正確な取り調べを目的とする「捜査一課特殊取調対策班」に向いてなさそうですが、誰よりも被害者・加害者の心に寄り添えるキャラクターです。

この二人がペアを組み、様々な数学理論を利用しながら犯人を追い詰めていきます。

数学理論を分かりやすく知れる「確率捜査官 御子柴岳人」感想

「ベイズ推定」「不確実性下における選択」「ゲーム理論」「サークル仮説」など、様々な数学理論を利用して犯人を追い詰めていきます。

数学の様に公式が出てきて長々と説明されるより、事件の内容に合わせてそれぞれの理論を説明してくれるので、「難しくて分からない・・・」なんて事はありませんでした。

例えば、物語上で出てくる「ベイズ推定」という数学理論が登場します。「ベイズ推定」とは、入手できるデータを証拠として、確率を修正していく推定方法です。

私たちは普段、無意識にこの理論を使っています。

例えば、自宅で鍵を無くしたとします。間取りは以下の通りです。

ベイズ推定

一番探す確率の高い所に、図のように確率を振り分けていきます。

30を振ったテーブルを探した結果、見つからなかったら、ここの30を消去して別のところに振り分ていきます。

ベイズ推定2

そうすると次に探すのはベッドというように、なにか探し物をする時には、自分の経験から考えて可能性の高い所から順に探していきます。

このように、経験則として認識していることを数値化して表すことを「ベイズ推定」と言います。

このほかにも様々な数学理論が登場し、図でわかりやすく説明してくれるので、数学が苦手な人でも分かりやすい内容になっています。

確率を駆使し犯人の心の真相を暴いていく物語は、今までと違った推理で新鮮な内容かと思います。気になっている人は、是非一度読んでみてはいかがでしょうか。

「確率捜査官 御子柴岳人」のポイント
  • 数学理論をテーマにした異色の作品
  • 様々な数学理論が登場し、分かりやすく説明してくれる内容
  • 御子柴と新妻の凸凹コンビが魅力

作者「神永学」の他の作品のご紹介

自費出版した『赤い隻眼』が話題を呼び、2004年10月『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』(『赤い隻眼』の改題)でプロデビューしました。代表作である「心霊探偵八雲」シリーズは、舞台化、アニメ化などされています。

おまけ:オタク生活をサポートするおすすめサービスをご紹介

確率捜査官 御子柴岳人

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

今までを振り返ってみて、私が好きなことは「文字を書くこと」でした。そんなわけで、「記事を読んでくれたあなたに楽しんでもらうこと」をテーマにブログを始めました。私の好きなアニメやマンガ、ゲームなどの情報を発信していけたらと思います。